住職だより

2020.03.23

注文の多い料理店を訪ねて

3月22日、永昌寺 春の寺子屋が開催されました。

予定では、散策を予定しておりましたが、あいにくの雨により、

本堂で坐禅を体験して、宮沢賢治の「注文の多い料理店」の絵本を読み聞かせ、

その後、この童話に出てくる「山猫軒」のモデルとなったと言われる旧家を訪ねました。

我が町、更木は花巻と隣接する地域ゆえに、宮沢賢治さんゆかりの地でもあります。

実は水乞山(散策するはずだった山)から下りてくると、

真四角で総二階作りのパステルカラーの家がポツンと建っています。

 

この家は、外見もさることながら、中もモダンであり、家のど真ん中に幅広の階段があります。

洋風に作られた階段と細かく分かれた部屋は、まるで山猫軒を彷彿させる作り。

やはり、本当にモデルとされたのであろうと感じるお家です。

ロケーションとしても、周りは山林に囲まれ、野生動物たちも沢山います。

私も、この近辺をランニングしていて、たびたびキツネにも鹿にもクマにも出会います。

さらに宮沢賢治さんは、敬虔な仏教徒でありました。

自身、法華経を深く学んだと言われています。

そこで、お釈迦様の修行である坐禅で心しずかにし、

山猫軒で賢治の心を感じる春の寺子屋なのでありました。

©︎ EISHOUJI

永昌寺の法話